2009年12月12日
メルヒェン

新潮文庫
ヘッセ/〔著〕 高橋健二/訳
出版社名 新潮社
出版年月 1990年
ISBNコード 978-4-10-200117-2
(4-10-200117-4)
税込価格 380円
頁数・縦 199P 16cm
地上の現象はすべて一つの比喩である。
すべての比喩は、魂が、用意できてさえいれば、そこを通って世界の内部へ入ることのできる開いた門である。
その内部へ行けば、君もぼくも昼も夜も、すべて一体なのである。
どんな人でも、一生のうちに、ここかしこでその開かれた門に行きあたる。
どんな人でも、いつかは、目に見えるものはすべて一つの比喩であり、この比喩の奥に精神と永遠の生命が宿っている、という考えを起こす。
もちろん、この門を通って行き、奥深いものを現実にほのかに感じて、美しい仮象を放棄する人は、少数である。
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