2013年01月31日
気になる新刊
こんにちは、スタッフの児玉です。気になる新刊のご紹介です。
気になる作家さんが登場しました。松田青子さん、このたび初の単行本を出された作家さんです。今回みごと芥川賞を受賞した黒田夏子さんの『abさんご』の初出は文芸誌・早稲田文学でしたが、その同じ号に掲載されていたのが表題作『スタッキング可能』です。これまでもおもに早稲田文学で作品発表してきたようですが、その異才ぶりがファンを急増させているようです。豪華な顔ぶれによる熱狂的な推薦⇒河出書房新社HP

これが早稲田文学の『abさんご』が掲載された号で、表紙を飾っている黒田夏子さんの、後ろに立っているのが実は松田青子さん。
・スタッキング可能/松田青子/河出書房新社/1575円
・abさんご/黒田夏子/文藝春秋/1260円(当店入荷分は即売り切れ、2月上旬再入荷します)
・早稲田文学5号/早稲田文学会/1500円

気になる作家さんが登場しました。松田青子さん、このたび初の単行本を出された作家さんです。今回みごと芥川賞を受賞した黒田夏子さんの『abさんご』の初出は文芸誌・早稲田文学でしたが、その同じ号に掲載されていたのが表題作『スタッキング可能』です。これまでもおもに早稲田文学で作品発表してきたようですが、その異才ぶりがファンを急増させているようです。豪華な顔ぶれによる熱狂的な推薦⇒河出書房新社HP

これが早稲田文学の『abさんご』が掲載された号で、表紙を飾っている黒田夏子さんの、後ろに立っているのが実は松田青子さん。
・スタッキング可能/松田青子/河出書房新社/1575円
・abさんご/黒田夏子/文藝春秋/1260円(当店入荷分は即売り切れ、2月上旬再入荷します)
・早稲田文学5号/早稲田文学会/1500円

詩作にとどまらず、ジャンルの境界を越えたパフォーマンスで活躍し続けてきた現在73歳の最重要現代詩人、吉増剛造さんの「キセキの講義」が書籍化されました。この詩学講義は2009年に慶應義塾大学でおこなわれたもので、中原中也、石川啄木、柳田國男、田村隆一、武満徹、ラフカディオ・ハーン、萬鐵五郎、深澤七郎、瀧口修造、エミリー・ディキンスン、ニーチェ、松尾芭蕉、宮澤賢治、萩原朔太郎らがとりあげられます。剛造というその名とは裏腹に、とても線が細く、喋り方はやわらかい吉増さんの「声」が聞こえてくる名講義録です。
詩学講義無限のエコー/吉増剛造/慶應義塾大学出版会/4410円

ここで人文書棚のPRをひとつやります。気になるキーワードを取り上げ、関連書を並べたささやかなるコーナーを設けました。今回は「クレオール」、もともとは植民地生まれの白人を指す言葉でした。クレオール文化を育んだ代表的な土地が、フランス海外県のひとつマルティニーク島です。クレオールが注目を集めるようになったのはこの島で生まれた作家らの運動によるところが大きく、中でも昨年来日し、大江健三郎さんや吉増剛造さんなどと対談を行ったクレオール文学の旗手・パトリック・シャモワゾーさんは今、大変注目されています。ある雑誌にも掲載された大江さんとの対談の中ではクレオール的文化とはっきり対立する概念はグローバル化だと言われていました。尖閣問題や沖縄問題を考える上でも日本人の知恵としてのクレオール化が考えられるべき時だとも。自分自身の立ち位置を探る上でも有効な視座となると思います。クレオール文化に深くかかわりのある人物として忘れてはならないのが、熊本とも縁の深いラフカディオ・ハーン。クレオール文化を蒐集した「飛花落葉集」も並べています。
・クレオールとは何か/パトリック・シャモワゾー ラファエル・コンフィアン/平凡社ライブラリー/1680円
・飛花落葉集/小泉八雲・著 平井呈一・訳/ 恒文社/2940円