2017年08月19日
全集未収録の最新文集

天草生まれの詩人・石牟礼道子さんの最新刊が発売されました。『石牟礼道子全集』に収録されている評論やエッセイは2002年までのものですが、それ以降雑誌などに寄稿された文章が、まとまった形で刊行される機会がこれまでなかなかありませんでした。本書は特に2000年以降に書かれた評論やエッセイを中心に、熊本在住の思想史家で評論家の渡辺京二さんが編集したものです。「渚」「天」「夢」と三部構成になっており、文明論、水俣病関係、幼少期の記憶などについて書かれた文章を中心にまとめられました。近く、それ以外の文章を集めてもう1冊単行本化されるそうです。そちらもどうぞお楽しみに。
花びら供養/石牟礼道子/平凡社/2700円(税込)