2010年08月12日
地獄の季節

岩波文庫
ランボオ/作 小林秀雄/訳
出版社名 岩波書店
出版年月 1979年
ISBNコード 978-4-00-325521-6
(4-00-325521-6)
税込価格 504円
また見つかった。
何が、永遠が、
海と溶け合う太陽が。
こんにちは、スタッフのKです。
海には行かれましたか?
上に掲げたのは小林秀雄訳の地獄の季節のうち
「錯乱Ⅱ」と題された散文詩の中の一節です。
これはゴダールの映画なんかでも引用された詩「永遠」の異稿です。
「永遠」の方の冒頭は
あれが見つかった
何が‐永遠
太陽と共に去った
海のことさ (宇佐美斉 訳)
と、別のものです。
ちなみに宇佐美訳の「錯乱Ⅱ」では
あれが見つかった
何が? 永遠
太陽と溶けあった
海のことさ
おもしろいので別の人の訳も挙げます。「錯乱Ⅱ」の方です。
ランボー×堀口大学
もう一度探し出したぞ。
何を? 永遠を。
それは、太陽と番(つが)った
海だ。
ランボー×栗津則雄
見つかったぞ!
何がだ? 永遠。
太陽にとろけた
海。
ランボー×篠沢秀夫
あった、あった!
何が? 永遠が。
太陽に混ざる
海なのさ。
ついでにランボー×中原中也の「永遠」
また見付かった
何がだ? 永遠。
去(い)ってしまった海のことさ
太陽もろとも去ってしまった
こんなに短い文章でも訳者によってこれだけ違いが出るとは
おもしろいものです。
ランボーの詩を翻訳した人はここで挙げた人以外にもたくさんいて
世界中でどれだけランボーが読まれているのか私は知らないのですが
少なくとも多くの日本人が魅了された事は間違いありません。
地獄の季節を書きあげた時、
ランボーはなんと18歳!
彼はもう永遠を見つけていたのです。
海には行かれましたか?
上に掲げたのは小林秀雄訳の地獄の季節のうち
「錯乱Ⅱ」と題された散文詩の中の一節です。
これはゴダールの映画なんかでも引用された詩「永遠」の異稿です。
「永遠」の方の冒頭は
あれが見つかった
何が‐永遠
太陽と共に去った
海のことさ (宇佐美斉 訳)
と、別のものです。
ちなみに宇佐美訳の「錯乱Ⅱ」では
あれが見つかった
何が? 永遠
太陽と溶けあった
海のことさ
おもしろいので別の人の訳も挙げます。「錯乱Ⅱ」の方です。
ランボー×堀口大学
もう一度探し出したぞ。
何を? 永遠を。
それは、太陽と番(つが)った
海だ。
ランボー×栗津則雄
見つかったぞ!
何がだ? 永遠。
太陽にとろけた
海。
ランボー×篠沢秀夫
あった、あった!
何が? 永遠が。
太陽に混ざる
海なのさ。
ついでにランボー×中原中也の「永遠」
また見付かった
何がだ? 永遠。
去(い)ってしまった海のことさ
太陽もろとも去ってしまった
こんなに短い文章でも訳者によってこれだけ違いが出るとは
おもしろいものです。
ランボーの詩を翻訳した人はここで挙げた人以外にもたくさんいて
世界中でどれだけランボーが読まれているのか私は知らないのですが
少なくとも多くの日本人が魅了された事は間違いありません。
地獄の季節を書きあげた時、
ランボーはなんと18歳!
彼はもう永遠を見つけていたのです。