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2010年04月17日

手塚治虫のブッダ 救われる言葉

手塚治虫のブッダ救われる言葉知恵の森文庫 aて1-3
手塚治虫/〔原作〕


出版社名 光文社
出版年月 2007年1月
ISBNコード 978-4-334-78459-1
(4-334-78459-3)
税込価格 580円
頁数・縦 216P 16cm





幸福な生き方とは?
真の人間らしさとは?
死後の世界とは?
生命の尊さとは?
手塚治虫の「ブッダ」の作品中から、
勇気を与えてくれる言葉、心を癒してくれる言葉を集めた本です。

こんにちは。スタッフのIです。

今日、ご紹介するのは、「手塚治虫のブッダ 救われる言葉」という本です。


きびしい風土と、身分制にあえぐ人々。
紀元前6世紀のインドが舞台のこの長編ドラマは、最下層スードラ(奴隷)の少年チャプラが、さらにもう一つ下の身分の浮浪児で超能力者の少年タッタに大事な反物を盗まれるところから始まります。

この漫画がコミック誌に初登場して完結するまでは12年の歳月がかかりました。
この間には、専門家から仏伝に忠実ではないとして「やめなさい」と言われたこともあるそうです。

きっと手塚さん自身にも、物語中のブッダのように苦悩や苦しみがあったのでしょう。
だからこそ、それを乗り越えたからこそ、このような素晴らしい物語が生まれたのだと思います。

手塚治虫さんはブッダの魅力について、このようにおっしゃっています。

「ぼくには何よりも率直に言ってすごい哲学者だということです。
いわゆる仏教の教えを説いた宗教的カリスマであるよりも、哲学者として偉大である。
その深い広大な思想は歴史を超え、むしろ現代にこそ生かさなければならない、じつは最も新しい思想だと思うのです。
ブッダを書いて、ぼく自身いい勉強になりました。」

ここに描かれているブッダは偉大であると同時にとても人間らしいのです。
そこが大きな魅力なのかもしれません。

「きみは死がこわくないのかい・・・。
ぼくはこわくてしかたがないんだが・・・。
死を恐れない秘訣ってあるのかい?」

「なーんにも考えないことだニャ」

ブッダは死を恐れますが、自分の死期を知って、なお穏やかに生きるアッシジから大切なことを教わります。

このように、ブッダはいろんな人たちから助けられ支えられ、真実に目覚めていきます。


人は決して一人で生きているのではありません。

誰にも迷惑をかけず、自分ひとりで生きていると思っているかもしれませんが、私たちが今まで生きていくためには、一体どれだけの動物や植物が私たちの身体の中で大切な栄養になって生かしてくれたでしょう。

私たちが着ている服も、住んでいる家だって、たくさんの人が働いて作ってくれて、存在しています。
空気を吸えるのは、植物が新鮮な空気を作ってくれているから。
誰も自分ひとりでは決して生きることはできないのです。

だからこそ、今ここで生きていることに、すべての存在に心から感謝することで、その存在たちに自分の存在を通して恩返しできるのだと思います。

誰かが電話を発明してくれたから、遠く離れた人と会話することができます。
誰かが乗り物を発明してくれたから、会いたい人に短時間で会いにいけます。

誰かが言葉を発明してくれたから、私は今伝えたいことを伝えることができます。
誰かがインターネットを発明してくれたから、その言葉を今ここから発信することができます。

私を生かしてくれているすべてのものに感謝します。

ありがとうございます。



今日も幸せな一日になりますように。





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手塚の解釈によるブッダは他と違う。   シャカ族の王子として生まれたシッダルタ。その生涯は苦しみに満ちていた。戦争、飢餓、自然災害、疫病、そして階級差別。いろんなものが...
「ブッダ」手塚治虫 【 りゅうちゃんミストラル 】at 2010年06月12日 20:36

この記事へのコメント

手塚治虫さんのブッダは本当に素晴らしい。

よくぞ世に出してくださったなぁと思います。

もう一度、1巻から読み直してみたくなりました。
Posted by 鷹の目 at 2010年04月26日 16:09
>鷹の目さん
ありがとうございます。
ブッダ、本当に素晴らしいですよね。
このタイトルもいろいろ悩んでつけられたみたいですが、この漫画の雰囲気にぴったりだと思います。
ヘッセのシッダールタは「シッダールタ」ではないとぴったりこないように、手塚治虫さんのブッダも「ブッダ」だからこそぴったりなんですよね。
ぴったりになるようになっているんですね。
いつもありがとうございます。
Posted by ながしょながしょ at 2010年04月26日 16:58
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