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こんにちは、「ながしょ」こと店長の長崎です。
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2009年12月17日

恐るべき子供たち

恐るべき子供たち


コクトー/著 
中条省平/訳 中条志穂/訳


出版社名 光文社
出版年月 2007年2月
ISBNコード 978-4-334-75122-7
(4-334-75122-9)
税込価格 540円



彼はダルジュロスを探していた。ダルジュロスを愛していたのだ。
愛について知る前に生まれた愛だけに、この感情は生徒を憔悴させた。



こんちには、スタッフのkです。
今回ご紹介するのはこちらです。

本格的に寒くなってきましたがいかがお過ごしでしょうか。
私はマンガ喫茶で読みたいマンガをえんえん読み続ける、
というのを娯楽にして過ごしています。

最近まとめて読んだのは、鬼頭莫宏「ぼくらの」(IKKIコミックス)。
14人の子どもたちが一人ずつ代表者となり、
地球外の怪物と戦うというストーリーです。
負ければ地球は滅び、勝っても、操縦者は死んでしまう……。
「ええー!」と言いたくなるこの設定には、
しかしおかげでいろいろなことを考えさせられます。

ふり返ってみるとエヴァンゲリオンしかりスカイ・クロラしかり、
「子どもたち(おもに14歳)が大人そっちのけで命をかける物語」が
ここ数年目立ちます。
『ぼくらの』の子どもたちもほぼ14歳です。
(以前に紹介した川上未映子『ヘヴン』も、そういえば皆14歳でした)


この設定のおおもとは何なのか、何かあるのか、
私は寡聞にして知りません。
しかし子どもたちがその生や死、生きることの意味や、使命などを考えるとき、
大人のそれよりも訴える力があるように思います。

モンティエ広場での雪合戦からはじまるこの物語の登場人物も、
14歳の子どもたちです。

彼/女らの繰り広げる息苦しいくらい濃密な世界に
憧れと怖さを、同時に感じました。
むき出しの精神で何かに立ち向かう姿は
痛々しくもあり、また美しくもあります。

コクトーは小説に限らずいくつもの芸術活動で有名ですが、
この本にも彼のスケッチがたくさん収録されています。
こんな寒い日には、
遠い雪の日の子どもたちに思いを馳せるのもまた一興、ではないでしょうか。

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