▼当店はe-honの加盟店です
 在庫検索はこちらでどうぞ!





              
プロフィール
ながしょ
ながしょ
こんにちは、「ながしょ」こと店長の長崎です。
熊本の本屋、熊本の書店として皆様に支えられて120周年を迎え、温故知新、人と本の幸せな出会いを演出していきます。
九州でも屈指の歴史とセンスある書店空間で人生・日々の生活に豊かさを添える本のセレクトを心がけています。
上通の書店、当ブログ、あわせてよろしくお願いいたします!

Information
おてもやんTOP

ログイン

読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 55人
オーナーへメッセージ
QRコード
QRCODE

2009年12月05日

風邪の効用

風邪の効用ちくま文庫
野口晴哉/著


出版社名 筑摩書房
出版年月 2003年2月
ISBNコード 978-4-480-03807-4
(4-480-03807-8)
税込価格 630円
頁数・縦 212P 15cm







私は風邪は病気というよりも、風邪自体が治癒行為ではなかろうかと考えている。
ただ風邪を完全に経過しないで治してしまうことばかり考えるから、ふだんの体の弱い処をそのまま残して、また風邪を引く。

長生きしている人を見ると、絶えず風邪を引いたり、寒くなると急に鼻水が出るというふうな、いわゆる病み抜いたという人である。
鼻水が出るというのは空気の中にあるいろいろな悪いものに対する一種の抵抗力の現れですから、鼻水など出るようなら、まあ体中が敏感であると言えるわけです。

(本文より抜粋)




こんにちは。スタッフのIです。

最近、寒くなってまいりましたが、お風邪など引かれていませんか?

私は最近、風邪を引いてしまいました。

そういうとき、いつも手に取るのがこの本です。

「風邪は自然の健康法である。風邪は治すべきものではない、経過するものである」と主張する著者は、自然な経過を乱しさえしなければ、風邪をひいた後は、あたかも蛇が脱皮するように新鮮な体になるとこの本の中で説いています。
本書は、「闘病」という言葉に象徴される現代の病気に対する考え方を一変させるでしょう。
風邪を通して、人間の心や生き方を見つめた野口晴哉さんの名著です。


最近の病気に対する考え方は、病気の恐いことだけ考えて、病気でさえあれば何でも治してしまわなくてはならない、しかも早く治してしまわなければならないと考えられ、人間が生きていく上での体全体の動き、或は体の自然というものを無視している。

仕事のために早く治す、何々をするために急いで下痢を止めるというようなことばかりやっているので、体の自然のバランスというものがだんだん失われ、風邪をスムーズに経過し難い人が多くなってきました。

早く治すというのがよいのではない。
遅く治るというのがよいのでもない。

その体にとって自然の経過を通ることが望ましい。
できれば早く経過できるような体の状態を保つことが望ましいのであって、体の弾力性というものから人間の体を考えていきますと、風邪は弾力性を恢復させる機会になります。

(本文より抜粋)


風邪は治すものではなく、経過するものという考え方は、初めて読んだときはびっくりするものでした。
だって風邪を引いたら治さなければならない、というのがそれまでの私の常識であったからです。

一般に風邪薬とは、風邪の諸症状をおさえるための薬で、「風邪を治す」ための薬はないと言われています。
なので強い薬を飲みすぎるとかえって症状が長引いたり悪化したりしてしまいます。

風邪は万病の元とも言われているように、こじらせると大きな病気にもつながりますが、うまく経過させるとゆがみが軽減され、元より元気になることができるのですね。

私も治そうとはせず、経過させるようにがんばりたいです。(がんばらないようにがんばります)

みなさんも風邪にはどうぞ気をつけてくださいね。




今日も幸せな一日になりますように。







同じカテゴリー(スタッフのオススメ本)の記事画像
家の中で迷子になったことありますか?
2000部限定発行!写真アルバム『熊本市の昭和』ご予約受付中です
著名マンガ家やアーティストが描く「くまモン」とくまもとをテーマにした応援イラスト集
行定勲監督ご来店!初のエッセイ集にサインを頂きました!
全集未収録の最新文集
文学は時に狂おしい。アルテリ四号入荷しました
同じカテゴリー(スタッフのオススメ本)の記事
 家の中で迷子になったことありますか? (2017-11-09 16:38)
 2000部限定発行!写真アルバム『熊本市の昭和』ご予約受付中です (2017-10-29 12:00)
 著名マンガ家やアーティストが描く「くまモン」とくまもとをテーマにした応援イラスト集 (2017-09-27 11:29)
 行定勲監督ご来店!初のエッセイ集にサインを頂きました! (2017-09-09 12:08)
 全集未収録の最新文集 (2017-08-19 10:55)
 文学は時に狂おしい。アルテリ四号入荷しました (2017-08-10 11:45)

この記事へのコメント

お久しぶりです!
タイトルで選ぶと大体「Iさん」なんですよ、不思議な事に…ハイ。「風邪の効用」は以前に読んだ事がありまして、こういうとらえ方があるんだと感じました。私も最近風邪をひきました。で、結局病院で薬をもらって飲んでますが、なんかスッキリ「(風邪が)抜けた〜!」となりませんねー。小さい頃は布団を何枚も重ねられて汗を出して母の「もう、大丈夫!」のOKをもらい着替えるとス〜ッと「出た〜」みたいな気持ち良さがあったんだけど…風邪を引く度に自分の免疫力や抵抗力のなさを感じます。なるだけなら薬ナシでス〜ッと抜けてくれるのが理想です。
寒くなって来ましたのでお互い身体に氣(←あえての)をつけましょうね。いつもありがとうございます!
Posted by ピー at 2009年12月08日 09:50
>ピーさん
こんにちは!お久しぶりです。
コメントありがとうございます。
いつも記事を読んでいただき、本当にありがとうございます。
お風邪は大丈夫ですか?
私はおかげさまでだいぶ良くなってまいりました。
確かに薬を使って風邪を治そうとすると、なかなかス~ッと抜けた~という感じににはなりませんよね。
それはきっと現在の薬が症状を抑えるためのもので、治癒力を促進する方向とは違うものだからなのかなぁと思います。
人間本来の治癒力を大事にする漢方薬やホメオパシーの考え方が私は好きです。
小さい頃のお母さんからの「もう、大丈夫!」はどんな薬よりも効果がありましたよね。
お互いに身体には氣をつけてまいりましょうね。
ありがとうございます。
Posted by ながしょながしょ at 2009年12月09日 15:08
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。