2004年01月01日
長崎書店ギャラリーについて

平成18年7月の店舗リニューアルにあたって、店内に小さなギャラリースペース(約10坪)を設けました。
考えてみると、一般に本屋ほど老若男女さまざまな人々が集う店というのは他にちょっとないかもしれません。
もちろん、「本・雑誌」というパッケージに詰まった情報や作品が多種多様に及ぶからなのですが、「本屋」という空間そのものが特に目的もなしにふらりと入りやすい、という公共性に似たものを帯びているからなのでしょう。
つまり、「敷居が低い」。
そんなふうに、敷居の低い本屋であるからこそ出来る「もうひとつのギャラリー」があると思いました。
普段、お金や時間を使って美術館や画廊に足が向かない人も本屋のギャラリーならば、店に立ち寄った「ついでに」ひょい、と入れるんじゃないか。
「町の本屋の小さなギャラリーで、なにかしら心に残るモノやコト、人との出会いが生まれたら」
そんな想いから長崎書店ギャラリーを運営して現在に至っています。
作家・芸術家・個人・団体・出版社など、たくさんの方々のご協力を得ながら、絵画展や写真展・書道展といった定番の展覧会はもちろん、「絵本原画+雑貨販売」や「トイカメラ+写真集」という本屋ならではのイベントも開催。
果ては舞踏家による本屋内でのダンスまで開催し、大きな反響を呼びました。
「次は何を企画しようか?」と考えるのがとても楽しい今日この頃です。
嬉しいことに、最近は「ギャラリーを貸していただけませんか?」というお問い合わせが増えてまいりましたが、残念ながら現在は「ギャラリーの貸出・レンタル」という形をとらず、すべて当方の企画による運営とさせていただいております。
理由としては、
1、 突発的なスケジュール変更が必要なことがあり、期間の調整が困難であること
2、 展示内容については、基本的に当方が「この企画をやりたい。この方(または団体など)にやっていただきたい。」と能動的に取り組めることを大切にしていること
この2点が挙げられます。
言い換えれば「必然的なご縁とタイミング」によってスケジュールが組み上がっていきます。
ある意味気ままとも言えるかもしれませんが、そんな「本屋のギャラリー」として力まず楽しく良いものを受発信できる場でありたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。