La!Bunko日記16 文庫セレクターのご紹介

ながしょ

2012年10月23日 10:00

みなさまこんにちは。本日はLa!Bunkoの文庫セレクターの方々を6名ご紹介いたします。本日のご紹介で、今回のLa!Bunkoの文庫セレクターみなさんとなります(53名)。

◇前園絵吏さん◇
司会業・ラジオパーソナリティ。170cmの長身司会者。婚礼・コンサート等の仕事の傍ら、平日は習い事を4つこなす・・・やや欲張り者。 
前園絵吏さんのオススメ  オーケストラ楽器別人間学/茂木大輔/新潮文庫/¥620



この本へのコメント  以前、コンサートの仕事前に楽団の方から紹介されたのが出逢い。楽器の持ち方やいかなる人間がいかなる楽器を選ぶのかをコミカルに統計学的に記した切り口が面白い。長所も短所も一音で、すべてが音楽なのだと頷ける。
その他のおすすめ文庫  片目を失って見えてきたもの/ピーコ/文春文庫PLUS/¥560 星になった少年/坂本小百合/光文社知恵の森文庫/¥600 
文庫本への想い  カレーを作るとき、具材やスパイスの分量、ルー選びでひとしきり悩む。書店で文庫本を選ぶときも、不思議と同じような感覚になる。そこには出逢いや驚き、新しい入口がひそんでいて、一口、また一口と手が進んでしまう。おいしいおいしい!!




◇三角由美子さん◇
フリーライター&エディター。誰かの行動や気づきのきっかけになればと日々、コトバを紡ぐ文筆職人です。著書に『熊本カフェ散歩』。
三角由美子さんのオススメ  おむすびの祈り 「森のイスキア」こころの歳時記/佐藤初女/集英社文庫/¥700



この本へのコメント  初女さんの生き方に憧れます。「森のイスキア」へ救いを求めて訪れる人におむすびを施し、静かに寄り添って耳を傾ける初女さん。他人を生かすことで自分も生かされるのだと、気づかせてくれる一冊。
その他のおすすめ文庫  西の魔女が死んだ/梨木香歩/新潮文庫/¥452 三国志<全十三巻>/北方謙三/ハルキ文庫/¥600(第一巻) 






山口弘雄さん
僧侶。立川流の落語が(勿論志ん生、円生、柳好、東武蔵、中田ダイマルラケットなども)大好きな日蓮宗の僧侶です。
山口弘雄さんのオススメ  新釈落語咄/立川談志/中公文庫/¥780



この本へのコメント  実は談志師匠の「家元を笑わせろ」って本が一番のおすすめだったんですが、文庫になっていませんでした。そこで選んだのが「新釈落語咄」。これは太宰治の「御伽草紙」の落語版。眠れなくなること必至です! 
その他のおすすめ文庫  脳と仮想/茂木健一郎/新潮文庫/¥460 TOKYO 0円ハウス0円生活/坂口恭平/河出文庫/¥798 
その他コメント  何よりもおすすめは家元立川談志の生の高座なのですが、悲しいかなもうそれは叶いません。ですが談志師匠の蒔いた種は至る所で芽を出しはじめました。本を読んで興味を持った方は是非落語会に足を運ばれてみてはいかがでしょう。落語には人生を豊かにするヒントがたくさん隠れていますよ! 






吉本清隆さん
アートディレクター。グラフィックデザインを中心にクライアントの根底にあるコンセプトを総合的に視覚化する仕事をしています。
吉本清隆さんのオススメ  整形前夜/穂村弘/講談社文庫/¥580


この本へのコメント  そんなことで、そんなところまで考えてしまいますか、とクスクス読んでしまうエッセー集。けど、活字にしていないから気付かないだけで、結構自分も日々考えてるのかも、と共感してしまう。日常って、面白いですね。 
その他のおすすめ文庫  世界音痴/穂村弘/小学館文庫/¥480 






◇若目菜さん◇
marble.ディレクター。コンテンポラリーダンス×ジャズ×バレエのパフォーマンスユニットmarble.の活動を影ながら支えている一人です。
若目菜さんのオススメ  思い出を切りぬくとき/萩尾望都/河出文庫/¥599



この本へのコメント  母の本棚に並んでいた同著の漫画は文学的で、小説を読む感覚で鑑賞したものです。本書は作者が20代のころに発表したエッセイ集。ベジャール作品を観た話など、ファンはもちろん、舞台に興味のある方にもお勧めです。
その他のおすすめ文庫  無印良女/群ようこ/角川文庫/¥483 四十一番の少年/井上ひさし/文春文庫/¥560 
文庫本への想い  気軽に持ち運びができるので、カバンに必ず一冊はしのばせています。そうすることで、ちょっとした空き時間がとても豊かになります。
  






◇内田浩平さん◇
(株)新潮社 営業部。武蔵国岩規藩生まれ。94年新潮社入社。週刊誌記者、新書編集者を経て営業部。九州の書店さんの担当です。
内田浩平さんのオススメ  深川安楽亭/山本周五郎/新潮文庫/¥700


この本へのコメント この中の「内蔵允留守」が珠玉の短編。昔、国語教科書に載っていたので、ご存知の方も多いかも。読むたびに感涙し、積日の怠惰を自省し、日毎の精進を心密かに起請したくなります。周五郎の神髄は短編にこそありです。 
その他のおすすめ文庫  江戸切絵図散歩/池波正太郎/新潮文庫/¥662 日無坂/安住洋子/新潮文庫/¥420

文庫セレクターのみなさま、本当にありがとうございました!
これからもLa!Bunkoをよろしくお願い致します! 
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