「ほとけの里と相良の名宝─人吉球磨の歴史と美─」図録発売

ながしょ

2015年11月02日 16:02



熊本を愛するみなさまこんにちは!
現在、熊本県立美術館では「ほとけの里と相良の名宝」展が開催中です。
平安時代から室町時代にかけて造られた仏神像、鎌倉時代から人吉球磨地方を治めた相良家に伝わる古文書、青井阿蘇神社の神宝、古墳群の出土品などが盛り盛りっと展示されています。
会場入口では青井阿蘇神社より出張中の狛犬様がお迎えしてくれます

「日本遺産認定記念 ほとけの里と相良の名宝─人吉球磨の歴史と美─」
会期:2015年10月14日(水)~2015年11月29日(日)
会場:熊本県立美術館 美術館コレクション展示室(本館二階展示室)

長崎書店の芸術書コーナーで、その図録を販売しています。
一冊税込2,500円でございます。

ところでこの展覧会に行ってはじめて知ったことなのですが、万葉集に球磨の女性のことを詠んだ歌が登場しているんですって
肥人の 額髪結へる 染木綿の 染みにし心 我れ忘れめや
(こまひとの ぬかがみゆへる しめゆふの しみにしこころ われわすれめや)
(こま[球磨]の女性が前髪に結ぶ紫に染めた木綿のように、あなたへの恋慕の情が私の心に深く染みこんでいるのに、どうしてあなたを忘れることができるでしょう)

歌の作者は柿本人麻呂。
万葉集が編纂されたのは7世紀後半~8世紀後半頃ということですから、なじみ深い「球磨」という地名にはとても古い歴史があるんですね。


(↑写真は400年前の肥後国の地図)
言葉も、展示されている仏像もそうですが、中世から度重なる天災、戦争を経て、今日熊本県立美術館で公開されるまで、よく生き延びてこられましたな~!と思います。生まれ育った土地の歴史を見て学ぶよい機会になりました


相良三十三観音最大の木造千手観音さまがデカーーーッいです。
手にはそれぞれ宗教的に意味のある物を持っているのですが、その中には戟、髑髏、鍬(多分違う)、金槌(多分違う)のような武器らしきものもあり……この観音さま間違いなくお強いわ
魔法攻撃力と魔法防御力高そう……
いや観音さまだから魔法攻撃はせんだろうとは思いつつ、これまで仏像といえば、優しげな印象のほうが大きかったのですが世の中には「優しそうで強そう!」な仏様もいると、「ほとけの里と相良の名宝」展で知ったのでした。
ぜひ熊本県立美術館本館二階にお越しください
あっ!長崎書店!長崎書店では図録を販売中です

佐藤
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