青い鳥

ながしょ

2010年12月11日 11:10

新潮文庫 メ-3-1
メーテルリンク/〔著〕 堀口大学/訳


出版社名 新潮社
出版年月 2006年11月
ISBNコード 978-4-10-201301-4
(4-10-201301-6)
税込価格 420円
頁数・縦 238P 16cm

こんにちは。スタッフのIです。

今日、ご紹介するのは、「青い鳥」という本です。

とても有名なお話なので、名前を知っている方はたくさんいらっしゃると思います。
私も名前と簡単なあらすじは知っていたのですが、ちゃんと読んだことはなかったので、今回読んでみました。

これから内容について書いていきますので、これから読まれる予定の方はこの下は読まないでくださいね。







まず、チルチルとミチルは二人だけで旅に出たわけではなくて、いろんな仲間たちと旅に出ます。

その仲間とは人間ではありません。

ネコ、砂糖、火、イヌ、水、パン、光です。

それぞれが言葉を話し、チルチルとミチルをおとしいれようとしたり、助けたりします。


それ以外にも、途中に出てくる登場人物(?)に、夜、眠り、死、幽霊たち、星たち、夜のかおりたち、クマ、木の葉のささやき、ポプラ、ボダイジュ、マロニエ、ヤナギ、カシワ、モミ、ウサギ、ブナ、ツタ、オンドリ、ロバ、ブタ、ウシ、オオカミ、ふとりかえった幸福たち、大きな喜びたち、青い子供たち、などたくさん出てきて、とてもにぎやかで楽しくも、ちょっとダークなお話でした。

チルチルとミチルたちは、思い出の国や夜の御殿、森、幸福の花園、未来の王国などを通り、青い鳥を探しつづけます。

だけど、結局、青い鳥をみつけることはできませんでした。

旅はそのまま終わり、みんな家に帰ってきます。


「いい子だから泣かないで、わたしは水のような声は持っていないし、ただ音のしない光なんだけど、でも、この世の終りまで人間のそばについていてあげますよ。 

そそぎ込む月の光にも、ほほえむ星の輝きにも、上ってくる夜明けの光にも、ともされるランプの光にも、それからあなたたちの心の中のよい明るい考えの中にも、いつもわたしがいて、あなたたちに話しかけているのだということを忘れないでくださいね。」


青い鳥は本当はいったいどこにいたのか、みなさんはきっとご存知ですね。


自分のうちの鳥かごをのぞいてチルチルとミチルは発見します。


チルチル
「なんだ、これがぼくたちさんざんさがし回ってた青い鳥なんだ。
ぼくたち随分遠くまで行ったけど、青い鳥ここにいたんだな。」


だけど、実はこの先、もうちょっとだけ続きがあるんです。
その場面を読んで、私は「えっ!」と思いました。



なんとその青い鳥が・・・飛んで逃げてしまうのです。


その意味を自分なりに考えてみました。
そしてたぶんこうだろうという結論に達しました。



青い鳥はよく幸せの象徴として語られることが多いです。

幸せを外にどれだけ探しても見つからない。
なぜなら最初から自分の中にあるのだから。

そして、最後に自分の中に見つけた幸せも飛んでいってしまう。
なぜなら、自分の中に幸せが「ある」のではなくて、本当は自分自身が幸せ(青い鳥)そのものであるから。


私が見つけた意味はこうですが、みなさんはどう思われますか?


本当はとくに意味はないのかもしれないし、自分が楽しいと思える意味を考えられたらそれでいいのだと思います。


青い鳥を探す生き方ではなくて、青い鳥としての生き方ができたら本当に素敵だなぁと思います。



今日も幸せな一日になりますように。



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