「願う力」で人生は変えられる

ながしょ

2009年09月15日 11:10

アラン・コーエン/著 牧野・M・美枝/訳

出版社名 ダイヤモンド社
出版年月 2005年2月
ISBNコード 978-4-478-91026-9
(4-478-91026-X)
税込価格 1,680円
頁数・縦 267P 20cm







「どうか天国と地獄について教えてください」



こんにちは。スタッフのIです。

今日、ご紹介するのは、「願う力で人生は変えられる」という本です。

この中に、こういうお話があります。


一人の侍が禅の老師のところに教えをこいにやってきました。

「どうか天国と地獄について教えてください」とその大きな男は懇願しました。

師はその剣客に向かってしかめ面をすると、馬鹿にして笑いはじめました。

「この私がかね?おまえに天国と地獄のことを教えるだと?
おまえのような太りすぎの無知な脳みそを感心させることなどに、一瞬たりとも時間を無駄にしたくはない。
おまえのような愚か者がよくもたいそう高尚な気づきを求めたものだ」

その言葉を聞いて侍はひどく腹を立てました。
怒りで顔は赤くなり、その師の首を打ち落とそうとばかりに刀を抜きました。

まさに刀を振り下ろそうとしたその瞬間、師は片方の手をあげて静かにこう言いました。

「お侍さま、それが地獄です」

この学びの奥深さに気づいたとき、侍の顔の表情はもとにもどり、刀を落としました。

人が怒りや恨みの中にひたることによって、みずからの地獄をつくりだすことをとても具体的に教わったのです。

侍は即座にひざまずくと、師の足もとにひれ伏しました。

見上げると、その師は微笑んでいました。

「お侍さま、それが天国です」

(本文より)


地獄も天国も、空の上や地面の下にあるのではなくて、人の心の中にあるものです。

怒りで我を失っているときは、その人がどんなに豪華で綺麗な立派なお屋敷にいたとしても、その人は地獄にいることでしょう。

反対に、心が感謝と平安と愛に包まれているときは、その人がどんなみすぼらしい場所にいたとしても、その人は天国にいるのです。

私たちの外側からやってくるものが天国と地獄ではなくて、私たちの内側から生まれてくるものが天国と地獄です。


「天国なんてないと想像してごらん」
ジョンレノンのこの言葉の意味は、私たちの外側には天国なんてなく、私たちの心こそが天国であるということです。

天国にいるためのいちばんの方法、それはいま目の前のことに感謝するということです。

感謝をしながら同時に憎むことはできませんよね。


天国に住んでいる人はいつも心が穏やかで安らぎに満ち、幸せです。
周りの状態に左右されず、いまにいつも感謝し、自分の心で平安を選んでいるからです。

地獄に住んでいる人はいつもイライラし、怒りに支配され不機嫌です。
自分の幸せが周りの状態によるものと思っているので、自分の思い通りにならないことに対して腹を立てるのです。

真にポジティブに生きるとは、本当は苦しいのに苦しくないふりをすることではありません。

苦しさを認め、受け入れ、向き合い、そこに祝福を見つけることです。

暗雲たちこめる嵐の中にラピュタはありました。
聖なる輝きは永遠に消えることがないでしょう。
見えないだけでそれは必ずあるのです。

心の暗雲を超えていってください。

天国をいつも選んでいってください。
いつも、何度でも、何度でも。





今日も幸せな一日になりますように。





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