綱渡りの男

ながしょ

2009年08月28日 10:00


「綱渡りの男」
モーディガイ・ガースティン/作
川本三郎/訳
小峰書店
税込価格1680円









1974年8月7日、完成間近のニューヨーク・世界貿易センターのツイン・タワーの間を、綱渡りした男がいた。

実話を描いた迫力のある絵本です。
こんにちは。スタッフのSです。
今日は映画「マン・オン・ワイヤー」の絵本版「綱渡りの男」をご紹介します。

若き大道芸人フィリップ・プティは、空高くそびえるツインタワーに夢をふくらませていました。
“タワーの間を綱渡りすること…”
もちろん警察やタワーの持ち主は、そんなことを許可しないでしょう。
そこで、彼は友人たちとある計画を実行したのです!

ふたつのタワーの高さは、どちらも400メートルほど。
表紙を見ただけでもくらくらします。
自分だったら、こんな高いところから空中に一歩を踏み出すなんて絶対にできません…。
風にあおられて落ちるところを想像してしまう!
でも、彼にとっては一本の綱の上は「怖いところ」ではないのだと、絵本のページいっぱいから伝わってきます。
「これまでのぼくの人生は、この日のためにあったんだ。」という思いをこめて、しっかりと、でも観客へのパフォーマンスも忘れずに、とても楽しそうに綱渡りをするんです。
エンターテイナー!ですね。
フィリップが悠々と綱渡りをするシーンは、ぜひ読み聞かせなどでたくさんの人とハラハラドキドキしてほしいなと思います。

読んでいると、風が吹き抜けていくような気がするかも?
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