さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる
エックハルト・トール/著 飯田史彦/監修 あさりみちこ/訳
出版社名 徳間書店
出版年月 2002年6月
ISBNコード 978-4-19-861532-1
(4-19-861532-2)
税込価格 1,890円
頁数・縦 305P 20cm
「あなたの運命に織りこまれた模様は、たとえどんなものでも、受け入れなさい。
それ以上にあなたの必要に、ぴったり適合したものはないからです」
マルクス・アウレリウス
こんにちは。スタッフのIです。
今日、ご紹介するのは、「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」という本です。
この本の原書名は、「The power of now」です。
三十年あまりも、道ばたで物乞いをしている男がいたとします。
ある日のこと、通りかかった人に野球帽を差しだすと、お決まりのせりふを口ごもりながら言いました。
「あわれな物乞いにお恵みを」
通行人は、答えました。
「あなたに差し上げられるものは、わたしにはありません。ところで、君が腰かけているその箱はなんですか?」
物乞いは、思わぬ質問に、とまどいました。
「この箱ですか?なんてことのない、ただの古ぼけた箱ですよ。わたしは、ずっと長い間、こいつに腰かけてるんです」
そこで、通行人はたずねました。
「箱の中を開けてみたことはあるのかい?」
物乞いは、笑いました。
「いいえ、開けてみたことなんか、ありませんよ。そんなことして、なんになるんです?どうせ中身は、空っぽですよ」
通行人は、うながしました。
「とにかく、一度、開けてごらんよ!」
物乞いは、いままで座っていた箱のふたを、面倒くさそうに開けてみました。
すると、びっくり仰天!
なんと、空っぽだと思いこんでいた箱には、黄金が、びっしりとつまっていたのです。
このお話が意味していることは、自分が探しているものは、いつも自分自身のもとにいつもあるということです。
たとえば、眼鏡を探しているお父さんを想像してみてください。
お父さんは、居間やリビング、台所、いろんなところを探しますが、決して眼鏡を見つけることはできません。
なぜなら、眼鏡はお父さんの頭の上に乗っているからです。
私たちが探し求める幸せも、これと同じようなものです。
「あそこに行ったら見つかるかもしれない」「人生がこうなったらきっとなれるに違いない」
そうやっていろんな場所を探しますが、それがなかなか見つかりません。
なぜでしょうか?
幸せは場所や物事にあるものではなく、「自分の心」が感じるものだからです。
たった一杯の水を飲んで幸せだーと感じる人もいれば、何万円もする高級ワインを浴びるように飲んでも、自分はまだ足りない、不幸だと感じる人もいるでしょう。
たった一杯の水、高級ワインの中に「幸せ」があるのではありません。
一杯の水、高級ワインを飲んで、感じる「自分の中」に幸せはあるのです。
幸せを手に入れる一番簡単な方法。
それは外に探そうとするのではなく、
中に見つけようとすること。
今日も、たくさんの幸せを見つけることができますように。
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