2009年06月21日 23:15
パパラギ (口にするときは パランギ) とは
白人のこと 見知らぬ人のこと
でも 言葉どおりに訳せば、
天を破って現われた人
たくさんの物がパパラギを貧しくしている
それからパパラギはわたしたちのことについてこうも言っている。
「きみたちは貧しく不幸せだ。きみたちには、多くの援助と同情が必要だ。きみたちは何も持っていないではないか」
ヨーロッパ人らしいヨーロッパ人ほど、たくさんの物を使う。だから、パパラギの手は休むことなく物を作る。それゆえ、パパラギの顔はたいてい、疲れていて悲しそうだ。
彼らは物を作らねばならぬ。彼らは物を見張らねばならぬ。物は彼らにつきまとい、小さな砂アリのように彼らの肌をはい回る。彼らは物を手に入れるために、冷酷な心であらゆる罪を犯す。彼らは男の名誉のためでも、力比べのためでもなく、ただただ物のためにのみ、互いに攻撃しあう。
にもかかわらず、 ― 彼らはみんな、自分たちの生活のたいへんな貧しさに気がついている。
パパラギにはひまがない
ひまなんて、とてもあったためしがないと言い張るパパラギたちがいる。この連中は、まるでアイツウ(悪霊・悪魔)にとり憑かれた人のように、首のないままに走り回り、行く先々どこにでも、災いと大混乱を起こす。とり憑かれたこの状態は恐ろしい。呪師にもなおすことができず、たくさんの人びとに伝染し、人びとを悲惨に落としてしまう恐ろしい病気。
私たちは、哀れな、迷えるパパラギを、狂気から救ってやらねばならない。時間を取りもどしてやらねばならない。私たちは、パパラギの小さな丸い時間機械を打ちこわし、彼らに教えてやらねばならない、日の出から日の入りまで、ひとりの人間には使いきれないほどたくさんの時間があることを。
パパラギの職業について ― そしてそのため彼らがいかに混乱しているか
どのパパラギも職業というものを持っている。職業というものが何か、説明するのはむずかしい。喜び勇んでしなくちゃならないが、たいていちっともやりたくない何か、それが職業というもののようである。