ソナチネの木

ながしょ

2009年04月28日 11:10

岸田 衿子 著 安野 光雅 え

出版社名 青土社
出版年月 2006年8月
ISBNコード 978-4-7917-6284-2
(4-7917-6284-3)
税込価格 1,470円







なぜ 花はいつも

こたえの形をしているのだろう

なぜ 問いばかり

天から ふり注ぐのだろう





こんにちは。スタッフのIです。

今日、ご紹介するのは「ソナチネの木」という本です。

難しいことは考えずに、ただ雰囲気を楽しんでほしい本です。

安野光雅のすてきな装幀、装画にのせて、どこかなつかしい音色を奏でることばたちを、四行詩のかたちにつむぎだした、殊玉の詩画集です。


ぼーっと眺めているだけで、心の中にひとひらの風が舞い込んでくるようです。














星はこれいじょう

近くはならない

それで 地球の草と男の子は

いつも 背のびしている



















一生おなじ歌を 歌い続けるのは

だいじなことです むずかしいことです

あの季節がやってくるたびに

おなじ歌しかうたわない 鳥のように








いかがですか?少しは雰囲気が伝わったでしょうか?

風が吹くとき、その風を見ているようで、本当はその風が通ったあと(揺れる枝葉や、そよぐ草花)を見ています。

本を読むときも、その文字を読んでいるようで、本当はその本の持つ雰囲気を読んでいます。


そんなことを考えると、にんげんの心は本当に不思議だなぁと思います。

頭で理解するのではなく、心で味わうこと。そういう本の読み方が私は好きです。




今日も幸せな一日になりますように。






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