ボイジャーくん

ながしょ

2009年03月16日 20:30


きみが とても かなしくて
ねむれない夜には
目をとじて じっと 胸のおくを
すましてごらん






ボイジャーくん
さく/遠藤賢司
え/荒井良二
出版社名 白泉社
出版年月 2008年9月
ISBN 978-4-592-76128-0
税込価格 2,520円
分類 児童/創作絵本/その他日本の絵本





こんばんは。
スタッフのNです。

荒井良二さんの絵本を大人になって初めて読みました。
あの、奔放な色彩とタッチは、見る側をわくわくさせてくれますね。
この「ボイジャーくん」は、特に大好きな絵本です。

ねむれない夜をいくつも過ごしたとき、私はよく夜空をぼんやりと眺めていました。
目がなれてくると、どんどんどんどんたくさんの星が見えてきます。
数えきれないくらいの星々は、地上から見れば隣り同士に存在するように見えるけれども、実際はとても離れて存在しています。
そんな星々と、自分を重ね合わせては、みんなひとりなのだなぁと思い、いつの間にか眠りについていました。

ボイジャーくんは「惑星無人探査機ボイジャー」をモデルとして書かれているのだと思いますが、真っ暗な宇宙を旅する人工衛星の孤独を、とてもよく表現してあります。
かなしくてねむれない夜、胸のおくをすましてみると、ボイジャーくんがいつもそこにいます。
真っ暗な宇宙の中を旅するボイジャーくんは、久しぶりに誰かと話せるからか、どんどん話しちゃうぞ、とはりきります。
土星の輪、天王星のオーロラ…宇宙で見たこの世のものとは思えない美しいもののことを、はりきって話すボイジャーくん。
かなしくてねむれない夜を過ごすあなたが、ボイジャーくんの話相手です。

とてもかなしいことがあってねむれない夜には、じっと胸のおくをすましてみましょう。
ボイジャーくんはいつもそこにいて、あなたにたくさんの美しい宇宙の話をしてくれるはずです。



関連記事