ともこちゃんは銀メダル
「ともこちゃんは銀メダル」
細川佳代子/お話
東郷聖美/絵
ミネルヴァ書房
税込価格1,890円
こんにちは。スタッフのSです。
スペシャルオリンピックスをご存知ですか?
スペシャルオリンピックスは、知的発達障害のある人にスポーツの機会を提供する組織です。
オリンピックと違い、毎日世界中のどこかで活動が行われているので「オリンピック
ス」と、複数形になっているのです。
今から18年前、熊本からともこちゃんという女の子が、スペシャルオリンピックス夏季国際大会に参加しました。
文章は細川佳代子さん。絵は東郷聖美さん。
本当にあったお話が、読みやすい絵本になりました。
ともこちゃんはダウン症です。
体が弱く入退院を繰り返していたともこちゃんに、お母さんは、楽しいことをさせてあげたいといつも思っていました。
ある日、お母さんはラジオで、スペシャルオリンピックスの参加者を募集していることを知り、参加を募っている体操のコーチの元を訪れます。
コーチは、中村先生という人でした。
ともこちゃんは、中村先生の家で体操を習うことにしました。耳が不自由で、体操の音楽が聴こえないともこちゃんに、先生は大きな手振り身振りで合図をして、演技の始まりや次の動きを教えてくれました。
頑張って練習したおかげで、ともこちゃんはスペシャルオリンピックスの体操選手に選ばれます。
結果が出せるかどうかなんて、分からない。でも、せっかく選ばれたのだから、やってみよう!
しかし、予選で困ったことになりました。
いつものように、ともこちゃんの前にコーチが立って、合図を出せないのです。
合図が見えなくては、演技の始まりや、次にどう動けばよいのかが分かりません。
ついに競技の音楽が流れ始めました。ともこちゃんはどうするのでしょうか…。
ともこちゃんの活躍がきっかけで、熊本でスペシャルオリンピックスのボランティア活動が盛んになりました。
この絵本が、スペシャルオリンピックスについてもっとよく知るためのきっかけになるとよいなと思います。
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