海馬 脳は疲れない
新潮文庫
池谷裕二/著 糸井重里/著
出版社名 新潮社
出版年月 2005年7月
ISBNコード 978-4-10-118314-5
(4-10-118314-7)
税込価格 620円
頁数・縦 344P 16cm
「心は脳のどこにどのように存在しているのか?」
「我思う」…だからこそ、どこかに心があるはずだ。
心のありかとは何か。
こう考えても不思議はない。
しかし残念ながら、この質問には答えはない。
いや、厳密に言えば、この質問には欠陥があるのだ。
この問いは死人に時の流れを訊くようなものだ。
心とは脳のプロセス上の産物にほかならない。
つまり、心は脳が活動している状態を指す。
物体ではない。脳を細分化しても心はどこにも見出だせないだろう。
車を部品に解体したところで「スピード」というものがどこにも現れないのとおなじことである。
スピードは車の動きの状態のことだ。
(あとがきより)
こんにちは。スタッフのIです。
今日は「海馬 脳は疲れない」をご紹介します。
この本は、脳科学者の池谷裕二さんとコピーライターの糸井重里さんの対談の本です。
二人ともユーモアがあって、難しい脳の話なのに、さくさく読めちゃいます。
私はいつも「心」ってどこにあるんだろう?と思っていました。
頭の中にあるのかな?
でもうれしかったり、悲しかったりすると、胸がはずんだり、胸が苦しくなったりするので、心臓の中にあるのかな?
それとも、身体の中ではなくて、どこか遠いところにあるのかな?
なんて思っていました。
でも、「どこ?」っていう質問自体、本当はなりたっていないのですね。
心が、車でいう「スピード」というのはとてもわかりやすいです。
目に見えないけど確かにあるもの、触ることはできないけどすばらしいもの、それが心ですね。
さて、脳の話です。
脳って、使えば使うほど、年齢と関係なく活性化していくそうです。
反対に、使わなければ使わないほど衰えていく。
使わなきゃ損ですね。
あと、まったく違う何かを「つなげる」、「結びつける」という能力が脳の本当にすごいところらしいです。
ニュートンは、リンゴが落ちるのを見て、それを「物が落ちる」というのに結びつけて、引力を発見することができました。
普通だったらリンゴが落ちるのを見ても「おいしそう」ってしか思わないですもんね。
この「まったく違うことを結びつける」ことがすごいのですね。
私も日常の、まったく違うような出来事を結びつけて、
自分の中で化学反応を起こして、
新しいことを生み出すというワクワクするようなことを、いつも意識してやっていきたいと思います。
みなさんも、ときには脳について、心について思いをめぐらせてみませんか?
心の中の意外なもの同士が結びついて、何か新しいものが生まれてくるかもしれません。
今日もたくさんの笑顔がつながって、結びついていく、素敵な一日になりますように。
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