海馬 脳は疲れない

ながしょ

2009年02月10日 11:10

新潮文庫
池谷裕二/著 糸井重里/著

出版社名 新潮社
出版年月 2005年7月
ISBNコード 978-4-10-118314-5
(4-10-118314-7)
税込価格 620円
頁数・縦 344P 16cm





「心は脳のどこにどのように存在しているのか?」


「我思う」…だからこそ、どこかに心があるはずだ。
心のありかとは何か。
こう考えても不思議はない。

しかし残念ながら、この質問には答えはない。
いや、厳密に言えば、この質問には欠陥があるのだ。
この問いは死人に時の流れを訊くようなものだ。

心とは脳のプロセス上の産物にほかならない。
つまり、心は脳が活動している状態を指す。
物体ではない。脳を細分化しても心はどこにも見出だせないだろう。

車を部品に解体したところで「スピード」というものがどこにも現れないのとおなじことである。
スピードは車の動きの状態のことだ。

(あとがきより)


こんにちは。スタッフのIです。

今日は「海馬 脳は疲れない」をご紹介します。

この本は、脳科学者の池谷裕二さんとコピーライターの糸井重里さんの対談の本です。

二人ともユーモアがあって、難しい脳の話なのに、さくさく読めちゃいます。


私はいつも「心」ってどこにあるんだろう?と思っていました。

頭の中にあるのかな?
でもうれしかったり、悲しかったりすると、胸がはずんだり、胸が苦しくなったりするので、心臓の中にあるのかな?
それとも、身体の中ではなくて、どこか遠いところにあるのかな?
なんて思っていました。

でも、「どこ?」っていう質問自体、本当はなりたっていないのですね。

心が、車でいう「スピード」というのはとてもわかりやすいです。

目に見えないけど確かにあるもの、触ることはできないけどすばらしいもの、それが心ですね。


さて、脳の話です。

脳って、使えば使うほど、年齢と関係なく活性化していくそうです。

反対に、使わなければ使わないほど衰えていく。

使わなきゃ損ですね。


あと、まったく違う何かを「つなげる」、「結びつける」という能力が脳の本当にすごいところらしいです。

ニュートンは、リンゴが落ちるのを見て、それを「物が落ちる」というのに結びつけて、引力を発見することができました。

普通だったらリンゴが落ちるのを見ても「おいしそう」ってしか思わないですもんね。

この「まったく違うことを結びつける」ことがすごいのですね。


私も日常の、まったく違うような出来事を結びつけて、
自分の中で化学反応を起こして、
新しいことを生み出すというワクワクするようなことを、いつも意識してやっていきたいと思います。


みなさんも、ときには脳について、心について思いをめぐらせてみませんか?

心の中の意外なもの同士が結びついて、何か新しいものが生まれてくるかもしれません。





今日もたくさんの笑顔がつながって、結びついていく、素敵な一日になりますように。










関連記事