倚りかからず

ながしょ

2009年01月13日 15:34

茨木のり子/著 
出版社名 (株)筑 摩 書 房
出版年月 1999年10月
ISBNコード(13桁) 978-4-480-80350-4
ISBNコード(10桁) 4-480-80350-5
税込価格 1,890円
分類 文芸/詩・詩集/詩・詩集(日本)








もはや

できあいの思想には倚りかかりたくない

もはや

できあいの宗教には倚りかかりたくない

もはや

できあいの学問には倚りかかりたくない

もはや

いかなる権威にも倚りかかりたくはない

ながく生きて

心底学んだのはそれぐらい

じぶんの耳目

じぶんの二本足のみで立っていて

なに不都合のことやある

倚りかかるとすれば

それは

椅子の背もたれだけ


こんにちは。スタッフのKです。

私はこの詩が好きです。

ここでの「倚りかかる」という言葉の意味は、自分自身では何も考えず、あるものに身を任せてしまうことでしょうか。

茨木さんの「なにものにも倚りかかりたくない」という強い気持ちが伝わってきます。

他にも素敵な詩がたくさん載っていますよ。

ぜひ読んでみて下さい。


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