人生の贈り物

ながしょ

2009年01月13日 11:10

アレックス・ロビラ/著 田内志文/訳

出版社名 ポプラ社
出版年月 2008年9月
ISBNコード 978-4-591-10424-8
(4-591-10424-9)
税込価格 1,050円
頁数・縦 78P 20cm






「言葉は、半分は語り手、半分は聞き手でできている」

愛、勇気、優しさ、行動、感謝など、私たちの日常にとても関わりの深い事柄について、著者の視点での考えが述べてあります。

その中の、「言葉」についてをここでご紹介したいと思います。





『「言葉は、半分は語り手、半分は聞き手でできている」と、ミシェル・ド・モンテーニュは書いている。

話し手が誠実で、聞き手が耳を傾け、そこに理解しようという意志がある限り、言葉は対話する両者のものだ。

言葉によって人は出会い、それによって結びつく。

言葉のやりとりは自分と世界とのつながりを織り上げる糸であり、人間は言葉により物を見て、感じ取り、心を育てていく。』



言葉とは、それを伝える対象の人がいてこそ、初めて成り立つものです。
たとえ、独り言を話していたとしても、それは自分にむけて話している言葉です。

言葉は心を超えることはできませんが、使い方によっては心により近いところまでを表現することができるすばらしいものです。




「言葉を豊かにするのも、つまらないものにするのも人間だ。どんな気持ちで言葉を口にするのか。

同じ言葉が人の共感を呼ぶこともあれば、無関心や拒絶を招いたりすることもある。言葉は自分の心を映す鏡なのだ。」



どんなに素敵な言葉をたくさん知っていたとしても、それに心がともなっていなかったとしたら、本当に相手の心まで伝えることはできません。

反対に、言葉がたとえつたなくても、相手に伝えたいという気持ちがあれば、心は必ず伝わります。




「言葉を大切にできる人は、沈黙の意味を知っている人でもある。

言葉と言葉の間にある呼吸は、表に出た言葉の意味をさらに深めてくれる。

沈黙もまた、意味のある言葉なのだ。安らかな沈黙を分かちあえる関係は美しい。」



沈黙も言葉の一部です。
「沈黙は語る」というように、沈黙こそが一番の言葉であることもあるのです。

険悪な二人の間の沈黙には、たくさんの相手を責める言葉のやりとりが飛び交っています。

安らかな沈黙を分かち合える二人の間には、言葉を超えた愛のやりとりが存在しています。


あなたが共有している沈黙にはどんなものがあるでしょう。



どうかその沈黙が、憎しみではなく、愛がたくさん飛び交う沈黙でありますように。








(ながしょスタッフ・I)

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