たいせつなこと

ながしょ

2008年12月24日 17:00

そらは いつも そこに ある

まぎれもなく あおくて
たかくて くうきに みちている
そして ときおり
くもが とおりすぎていく

でも そらに とって
たいせつなのは
いつも そこに ある
と いうこと

(たいせつなことより引用)

たいせつなこと
作者 マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵 レナード・ワイスガード
訳 うちだややこ
出版社名 フレーベル館
出版年月 2001年9月
ISBN 978-4-577-02288-7
税込価格 1,260円
分類 児童 /創作絵本
こんにちは。
スタッフのNです。

たいせつなことはすごくシンプルなことなのだ、とこの絵本を読み返す度に思い出します。

冒頭に引用したそらの部分は、私にとって大きな気づきでした。
数年前まで田舎で暮らしていたので、そらは見上げれば壮大な広さでいつもそこにありました。
だから私はそらにとってたいせつなのは青くて広いことなのだと思っていたのです。
しかし、こちらで暮らすようになって、そらは切り取られたようにしか見えないものだと思い知ります。
曇りの日は青くもありません。
でもそらはたとえ建物の隙間に切り取られても、雲で覆い隠されても、いつもそこにあるのです。
それに気づいたときにはじめて、このそらの部分をほんとうに理解することが出来ました。

このように一見たいせつなことだなと思うことの影に、当たり前のように、静かに、でもものすごい存在感で真にたいせつなことというのが存在します。

わたしたちにとってたいせつなこととはなんでしょうか。
きっとそれぞれの考えるたいせつなことがあると思います。
だけど、わたしたちがわたしたちであることが、これが真にたいせつなことです。

何か特別なことが出来なくても、ひどいかなしみの中にいたとしても、生きることがとてもつらくなったとしても、どんなひどい状態にいてもそれはあなたなのです。
そんなありのままのあなたを許し、受け止めて、一番たいせつにしてあげられるのは、他の誰でもないあなた自身です。
あなたはあなたであること。
それがなによりもたいせつなことです。
それだけでいいんです。
これは、私自身の大きな課題でもあります。


あなたは あなた

あかちゃんだった あなたは
からだと こころを ふくらませ
ちいさな いちにんまえに なりました

そして さらに
あらゆることを あじわって
おおきな おとこのひとや おんなのひとに
なるのでしょう

でも あなたに とって
たいせつなのは

あなたが

あなたで

あること

(たいせつなことより引用)


Merry Christmas!!
たいせつな人と過ごす人も、ひとりで過ごす人も、すべての人にとって、しあわせなクリスマスでありますように。
よいクリスマスイヴ、そしてクリスマスをお過ごしください。





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