幸福の迷宮

ながしょ

2008年11月18日 11:10

アレックス・ロビラ/著 フランセスク・ミラージェス/著 田内志文/訳 鈴木亜紀/訳


出版社名 ゴマブックス
出版年月 2008年5月
ISBNコード 978-4-7771-0951-7
(4-7771-0951-8)
税込価格 1,260円
頁数・縦 158P 20cm


「君の窓がどんなに小さくたって、空はいつだって広いんだ」

<幸福の迷宮>
−ここは、人生の意味を見失った者の来るところ。迷える心が答を求めにやってくる、人の心の中の迷宮−
あなたの心は、迷宮に迷い込んでいませんか?

33歳のアリアドナは、自分があまり楽しい人生を送ってきたとは思っていませんでした。
ときどき彼女は、自分がこれまでの人生をまったく無駄にしてきてしまったのではないかと、絶望的な気持ちになります。
自分が思い描いてきた大人は、こんなに情けない姿ではなかったはずだ。その思いが、彼女をさらに惨めな気持ちにさせます。
子どもの頃は、大人になったら自然に孤独ではなくなり、幸せになれるものだとばかり思っていたというのに・・・

仕事を解雇された彼女は、絶望の気持ちに包まれ、一人で「嘆きの森」と呼ばれる森に入っていきます。

そしてその中で、人生の迷宮から抜け出すための、すばらしい体験をするのです。


誰もが人生の中で、迷宮に迷い込んでしまうことがあります。
迷宮の中にいるときは、自分が迷宮の中にいることになかなか気づくことができません。
そこから抜け出すことができたときに、初めて自分が迷っていたことに気づくのです。
夢を見ている人が、夢から覚めたときに初めて、自分が眠っていたことに気づくように・・・


「生まれるためには、まず死ななくてはいけないんだよ。」

芋虫は一度、芋虫としての死をむかえることで、はじめて蝶になることができます。
あなたが手に何かを握り締めたままで、さらに何かをつかもうとしても、何もつかむことはできないでしょう。
仕事を辞めるとか、学校を辞めるとか、一見人生の挫折とも思えるような出来事の中にすばらしい祝福が隠されていることがあります。
何かが新しく始まるためには、一度終わる必要があるのです。


「心配事がなにかあったとしたら、その陰には、僕らが探しまわっている宝が眠っているということさ。」

心に引っかかる何かは、私たちに何かを教えるために存在していることがあります。
不安に思うことの中に、本当の自分を知るためのヒントが隠されているのです。
例えば、何かをとても嫌っている人が、本当はその何かにとても憧れを持っていたり、というようなことです。
心はリトマス試験紙のように、かすかなものにも反応し、シグナルを伝えてくれます。
そのかすかなシグナルをどうか見落とさないように。
頭の中の騒音で、それはしばしばかき消されてしまうから。


「幸福を追い求める者もいれば、創りだす者もいる。」

何かを探し続ける人は、永久にその何かを探し続けます。
自分以外の場所にそれがあるということを信じて疑わないからです。
世界中を探しても決して見つからないもの、それは自分の中に最初からあるものです。
幸福は自分で創りだせることを知っている人は、「求める」のではなく、「見つけ」ようとします。
自分の中に答えを見つけることができるのです。


「君の窓がどんなに小さくたって、空はいつだって広いんだ。」

小さな窓から空を眺めるとき、空は小さくしか見えません。
だけどそれは、空が小さいということではありません。
あなたの窓(視野)が小さいのです。
空はいつも無限に広がっています。
無限の可能性があるのに、あなたの窓を小さくしてはいませんか?

空はいつでも広がっています。

あなたの曇り空で、その青空を隠してしまわないように・・・







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